頸肩腕症候群(東京地判平成16年7月29日)

頸肩腕症候群により約13年休職し、復職1年7か月後に頸肩腕症候群を再発した事案です。

頸肩腕症候群は軽快または治癒しても悪化または再発しやすいという特徴が確認され、すでに消失していた症状がベリファイ業務(ダイレクト・メール宣伝による顧客申込書受付,申込書を送付してきた顧客への電話による聞き取り・確認作業)に異動した後に生じたことは再発であると認められ、会社は同業務に従事させるべきではなく、また事前及び配属後にも症状等について事情を聴取し,医師の診断を受けさせる等慎重に対応すべきであったとして会社の安全配慮義務違反も認定しました。

 

損害額

治療費      1万6150円
通院交通費    5万0840円
後遺障害逸失利益 0円

労災では12級12号の認定。裁判でも14級9号(局部に神経症状を残すもの)に該当すると判示したものの、現実の収入に減少がなく、定年退職後も再就職した蓋然性が無い、として逸失利益を否定しました。

通院慰謝料    97万円
後遺障害慰謝料  140万円

過失相殺 本人の過失4割と認定(症状が出ても、医師や会社に相談せず勤務継続等)

損益相殺

労災保険から①障害特別支給金20万円、②障害特別一時金15万7092円、③障害補償一時金92万8000円を受領していたところ、①、②はいずれも損害賠償の性質を有しないとし、③については対応する逸失利益が本件では0円とされていることから、①から③いずれも損害額から控除しない、と判断しました。

以上、合計で146万2194円の支払いを命じています。

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