肺機能障害(名古屋高裁金沢支部平成11年11月15日判決)

硝酸を使う作業に従事する作業員が硝酸の暴露により肺機能障害を発症した事案で、保護具を用意し、危険であるとは伝えたものの、劇薬である硝酸について、具体的な説明をせず、保護具の不使用を認識しながら指導しなかった等の事情から使用者の安全配慮義務違反を認めた事例です。

損害一一三万五八四五円
逸失利益 113万5845円(年収を18万円と認定、67歳まで、35%の喪失)
慰謝料  300万円(通院、後遺障害)

労働者自身の過失割合を6割として控除した上で、弁護士費用30万円を認定、合計で195万4338円の支払いを命じました。