振動障害(大阪高判平成11年3月30日、原審神戸地判平成6年7月12日)

造船所において振動工具を使用する作業に従事したため振動障害に罹患したとする本工及び社外工らの安全配慮義務違反による損害賠償請求で、労働安全衛生法上の各規定は、安全配慮義務の具体的内容になるとして法の規定を根拠に使用者の安全配慮義務違反を認めた事例です。

作業の内容と振動障害の因果関係が激しく争われ,「運動器障害に関する相当因果関係については、その一〇パーセントが本件振動曝露に、その九〇パーセントが他原因に起因すると認めるのが相当」とし,一部認容判決となりました。

損害額

原告のうち6名に対し、慰謝料として220万円~300万円及び弁護士費用として慰謝料の1割、22万円~30万円をそれぞれ認定。